建築の歴史 クリストファー・タジェル

四つのカリフ国 イスラムの伝統の形成と発展

 中東にその起源を持ち、その後北アフリカ、南ヨーロッパ、そして遥か東域の中国まで拡大したイスラム建築の伝統は、本質的にローマ様式空間の発展の継承者であった。四つのカリフ国は、ありふれた中庭のある住宅の伝統の原型と、崇拝と共同体の中心施設の双方の場としてのモスクの発展を描写している。イスラムの征服は、エジプト、ペルシャ、中国の伝統との接触をもたらした。この本は、墓、宮殿、要塞における伝統の発展についても解説している。イスラム建築は間違いなく、世界で最も美しい建物に高い割合を占めている。アルハンブラ宮殿のヘネラリフェ庭園では、他の場所と同様に、イスラームは失われたエデンのイメージを生み出した。これは、紛れもないコーランのパビリオン、植物、水の楽園の解釈である。

目 次

 □01イスラムの成立

 □02ウマイヤ朝カリフ国

 □03混乱のカリフ国

 □04コルドバのカリフ国

 □05セルジューク族とモンゴル族

 □06モロッコとスペイン

 □用語集

 □参考文献

 

 

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