用語集

Abacus/アバカス
エンタブラチュアの荷重を受ける正方形の厚板の形をした柱頭の上の部分。

Acanthus/アカンサス
垂れ下がった葉を持つ地中海の植物。その形は、コリント式の柱頭の装飾を着想させた。

Achaeans/アカイア人
紀元前1600年頃に、ペロポンネソス地域に侵入し、ミュケナイ文明を生んだギリシャ民族。

Achaemenids/アケメネス朝
3人のペルシアの王の王朝は、伝説のアケメネスに由来する。キュロス二世(559-529)は、ペルシア帝国(330年までに、インドの境界部からエジプトと小アジアまでを支配した)を建設した。

Acropolis/アクロポリス
ギリシアの都市において、この用語は、「高地の町」(政治、宗教、そして軍隊活動の柱身地を言う。後に、それは、しばしば共同体の聖所があった場所だけを言う様になった。

Acroterium/アクロテリオン(彫像台)
レリーフの建築装飾(それは、コーニスとペディメントの頂部の上にある)。

Adytum/アダタム(至聖所)
司祭専用の、神殿の奥まった場所にある部屋。

Aeolic (capital)/アイオリス式(柱頭)
縦方向に突き出した二つヴォリュートによって形成され、パルメットにより分割されたアーカイック期のギリシャの柱頭。

Agora/アゴラ
ギリシアの都市にある、市民の集会が開催された公共の場所。都市の政治的な中心を指す。

Amazonomachy/アマゾーン-ギリシア戦争
アマゾーン族を巻き込んだ戦い。そこでの、古代の蛮族の戦士たちは、馬に乗り、弓と剣で武装していた

Amphiprostyle/ 両面前柱式(アンフィプロステュロス式)
前面と後部ファサードに2列のコラムがある神殿を言う。

Anaktoron/アナクトロン
崇拝対象である像を奉納した神聖な聖堂。

Anastylosis/アナスタイロシス
主として、現場で発見された材要で、古代の建物を復元する作業。

Annulets/ アニュレット(輪状平縁)
ドーリス式の柱頭のベースを囲む小さなモールディング(繰形)或いはグルーヴ(溝)。

Antae, in antis/アンタ(壁端柱)、インアンティス(壁端柱の間に立てられたコラム)
アンタは、柱形が付けられた、前面壁(フロントウォール)である。ラテン語用語「in antis」は、2つのアンタの間に配されたコラムを指して使われる。

Apadana/アパダナ
通常、多数のコラム(多柱式の区域)を持つアケメネス朝の宮殿の王座の間。

Apsidal/アプサダル(アプス状の区域)
(聖所の形態との類推により)丸いアプスの形をした建物の奥廊を言う。

Architrave/アーキトレーヴ(軒縁)
支持材(コラムとピラー)の上に載り、エンタブラチュアの下部を形成する梁又はマグサ。

Auriga or charioteer/オーライガ、或いは、戦車 (chariot)の馭者
古代のレースにおける戦車の馭者。

Baldachin/バルダキーノ(飾り天蓋)
祭壇或いは彫像を収容する為に設計された、軽微な工作物或いは聖堂の様な小神殿。

Barbarians/異邦人
古代のギリシア人にとっての、あらゆる異国の民族を言う。それは、元来軽べつ的含蓄は持っていなかった。

Basket/バスケット
ひっくり返って、先が切り取られた円錐形の様な形をした口が広がった胴体によって形成されたコリント式の柱頭の主たる特徴。アカンサスの葉は、そのバスケットから伸びている。

Bastion/砦
壁に突き出した突出物を形成する要塞の一部。

Bouleuterion/ブールーテリアン(古代ギリシャの集会所)
ギリシアの都市の会議(或いは、ブーリ)が開会された集会堂。政治的集会のために設計されたエリア。

Bracket (corbel)/ブラケット(コーベル):持ち送り
フリーズのコーニスの下、或いはペディメントの斜行部の下に設置された支持部の形をした装飾の部位。

Bronze Age/青銅器時代
青銅器の使用が特色である時代;地中海においては、紀元前3千年から二千年。

Caisson/ケーソン(格間)
天井の低い部分を飾るエレメント(突き出した梁とモールディングに縁取られたパネルからなる)。

Campaniform/カンパーナフォルム(鐘形)
鐘の形をしたコラムの台座を言う。そのバスケットが口を開いた柱頭を指して言うこともある。

Canon/カノン(基準)
古代ギリシアの彫刻において、人間の体を統括する比率の法則。型に嵌まった規範を組成する寸法の比率は、男女の描写に適用された。

Capital/柱頭
(その上にアーキトレーヴが載る)コラム或いはピラーの柱身に載った装飾の部位。柱頭は、エキヌス或いはバスケット(それはアバカスを支える)から成る。その装飾は、古典様式のオーダによって統括されている。

Caryatid/カリアトゥド(女像柱)
建築において、女性の像の形をした支持材。ウィトルウィウスによれば、その名は、 Caryae の女性 ( ペルシア人に協力していた罪により奴隷の身分に落とされた) に由来する。

Casing (door)/ケーシング(ドア)
ドアの垂直材或いは枠を指す建築用語。

Cavea/カウェア(観覧席)
劇場の凹面の半円形の観客席。そこで、観衆は、段々に座った。

Cella/セラ(ケラ)
古代の神殿の主部。、(ナオスに加えて、神の像を包含するそれは、ヴェスタビュールを形成するプロナオス、奥廊のオプストドモス、そして場合によっては至聖所、或いは奥まった区域、そして宝庫も有した。

Centaur/ケンタウロス
人間の胴体と動物(馬)の体によって造られた神話上の生き物。

Centauromachy/ケンタウロスの戦い
蛮行と残虐性を象徴したケンタウロスとの伝説上の戦い。

Chimaera/キメラ
様々な恐ろしい動物が結合した不思議な形をした神話上の怪物:ライオン、ヘビ等。

Chryselephantine (statue)/クリスエレファンティン(彫像)
黄金と象牙で豪華に飾られた彫像を言う。

Commodulatio/コモドゥラティオ
公式にかなったら、律動的な調和を得るように目論まれた、1つのモジュールの倍数に 基づく比率の効用。

Corbelled vault/持出しヴォールト
順繰りに突き出した水平の層で作られたヴォールトを言う。コーベルヴォールトは。疑似ヴォールトである。

Corinthian/コリント様式
特に、アカンサスの葉とコーナーたくさんの角で飾られたバスケットを持つ柱頭が特徴の建築のオーダー。その葉飾りは、イオニア様式のオーダのヴォールトと類似している。

Course/コース(積層の段)
壁の石積において、水平の列の同じ高さのブロック。壁は、いくつかの重ねられた層からなる。

Cuneus/キューニアス(楔部ケツブ)
古代の劇場において、放射状の階段によって境界を定められた、カウェアの三角の形をした分割部。

Curtain wall/カーテンウォール
都市壁において、二つの突き出した搭の間に位置する、壁の直線部分。

Cyclopean/キュークロープス式の(巨石式の)
キュークロープスの仕事であると思われた、巨大で不規則なブロックで造られた巨大な壁の石造物を言う。

Cyclops/キュークロープス
額の中程に1つの目を持つ伝説の巨人。

Daphnephorion/ダフネフォリオン
《ダフネー→アポロに追われて月桂樹に化した妖精/訳注》
名誉を司るものを意味するダフネホーリ(daphne-phore)から転じて:月桂樹の冠を纏ったアポロに捧げられた聖所。

Decastyle/10柱式
ファサードに10本のコラムを持つ建物を指す建築用語。

Dentils/歯状装飾
コーニスを飾る、離して置かれた、一連の立方形の、突き出した歯形によって形成された装飾の特徴。

Diazoma/ディアゾマ
古代の劇場のカウェアを水平に分割する、半円形のプロムナード(通路)

Dipteral/ディプタラル(二重列柱堂造り)
周柱式のコラムの二重の列によって囲まれた建物を言う。

Dorians/ドーリス人
数度に渡って、紀元前13世紀から11世紀にギリシャに侵入し、ミュケナイ王国を荒廃させたギリシア語を話す民族。

Doric/ドーリス様式
ベースを持たないコラム、ゴルゲラン(環状の溝)、エキヌス、アバカスから成る柱頭、を特徴とする、建築に於ける、ギリシャのオーダーの一つ。

Dromos/ドロモス
ドーム形のミュケナイ人の墓への(高い壁が立ち並ぶ段状の空洞の中の)進入路を言う。

Drum/ドラム
コラムの柱身を形成する円筒の部位。その直径は、常にその高さより大きい。

Echinus/エキヌス
ゴルゲランとアバカスの間の丸いモールディングに縁取りされた、小さなクッション或いは鐘の形をしたドーリス式の柱頭の主部。その外郭は、平らなトーラスからより優雅な細長いハーフハートに発展したのであろう。

Egg and dart/卵鏃(らんぞく)模様                       
並置された卵と矢じりの形をした装飾のレリーフ・モールディング。

Ecclesia/ エクレシア(人民会議)
ギリシアの都市の市民の集会。

Emporion/エンポリオン
交易と市場のための場所。

Engaged (or embedded) column/付柱(半柱)
壁の中に部分的に埋め込まれたコラム、或いは残りの外観を言う。それは、その壁から突き出している。

Entablature/エンタブラチュア
古典建築において、(コラム、或いはピラー)の上に載せられた様々な水平部位。底部から頂部へ、それは、アーキトレーヴ、フリーズ、コーニスから成る。

Epipole/エピポール
特に、シラクサの高地の都市。

Erinyes/エリネス
ギリシアの復讐の女神。

Eros/エロス
愛の神。恋愛の情熱の神。人と人の身体的誘引も指す。

Eurhythmia/エウリスミア
調和のとれた比率のコンビネーション。

Exedra/エクセドラ
古典建築において、建外部のエレヴェーションに凹所を作る、物の半円形或いは矩形の空間を言う。しばしば、それに線を引く半円形のシート(座)を持つ。

Ex voto/奉納物
寄贈者によって、祈りの後に、神に捧げられた美術品 ( ピクチャ、彫刻、クラウン ) 。

False (vault)/疑似ヴォールト
持ち送り積みヴォールト。放射状のアーキストーンは用いない。

Flutes/フルート(縦溝)
コラム円筒状の柱身の表面を飾る、垂直で平行な溝 (コラムに、上昇運動と力強い形質を与える) 。

Foot/フィート
一般に古典の建造物と建築に使われた、計測の単位。ドーリス・フィートは、32.7p、Saurian・フィートは34.95cm、そしてイオニア・フィートは、29.4 cm に等しい。同じくギリシア人も、52.45pのキュービット(pechus)を使った 。

Gable/ゲイブル(切妻)
屋根の傾斜している面を支えるトラスに平行な壁の上部の三角形の部分。ギリシアの神殿において、それは、ペディメントと同化する。

Geometric (pottery)/幾何学模様の陶器
コンパス、三角定規、波形定規によって描かれたパターンを組み合わせた、ギリシアの陶器 の装飾(紀元前12〜8世紀)を示す。

Gigantomachy/ギガントマキアー(巨人の戦い)
神々と争う、神話上の巨人たちの間の伝説的な戦い。

Gorgerin (necking grooves)/ゴージャラン(ネッキング・グルーブ)
建築において、コラムの主要部分から伸びる、柱頭の下の部分。

Gorgon/ゴルゴン
毛がヘビから成る恐ろしい女性の怪物。アテナの楯の上で、彼女は、危険を避けるために、女神の厄払いのパワーを象徴した。

Gnomon/ノーモン(日時計の指針)
その影が、日時計のお蔭で、太陽の高さ、夏至の日、そして、一日の時間さえも、観測することを可能にする、垂直の柱。

Harpy/ハルピュイア
女性或いは鳥の頭を持つ翼を持つ怪物。その鉤爪で、彼女は、魂を誘拐したものであった。

Hecatompedon/ヘカトムペドン
文字通り:100フィートの長さ。実寸100フィートの長さのあるギリシアの神殿。

Heroon/ヘーローオン
英雄を記念した神殿或いは記念碑(それは、神と崇められる人物、即ち都市の保護者を指す)。

Hexastyle/6柱式
ファサードに6本のコラムを持つ建物。

Hippodamian (plan)/ヒッポダムス式(プラン)
ミレトスのヒッポダムス(紀元前5世紀)に感化された町或いは都市の計画を言う。
直交する配置計画の発明者であると考えられている、建築家、幾何学者、そして測量士。

Holocaust/ホロコースト
祭壇上の火によって焼き尽くされる、神々に捧げられる生贄。

Hybris/ヒューブラス(神々に対する不遜)
ギリシア人が正義 (dike)と対比した、そして激変と悪の元凶と考えた、不遜、暴力、誇張 。

Hypaethral/ヒピースラル(青天井)
壁で囲まれているが、青天井のエリアを言う。

Hyperoon/ヒペローン
しばしば女性のために割り当てられた、宮殿の上層階を占める住居。

Hypostyle (area)/多柱式建築(エリア)
その屋根が、コラム或いはピラーの列によって支えられたエリアを言う。

Interaxis/インターアクサス
2列のコラムの軸の間のスペース。

Intercolumniation/柱間
2本のコラムの間の空間。

Intrados/イントラドス(内輪)
アーチ、または、ヴォールトの凹状の内弧面。

Ionic (order)/イオニア様式(オーダ)
建築に於ける、イオニア様式のオーダは、主としてベースを持つ細長いコラム、ヴォリュートで飾られた柱頭、そして連続したフリーズを持つエンタブラチュアが特徴である。

Isonomia/イソノミア
法の前での万民の平等という理念に基づく政治体制。

Joist/ジョイスト
屋根を支える斜行木材。

Kore/コレー
神々への貢物の構成要素となる、豪華な衣類を纏った少女を表現している、アーカイック器のギリシアの彫像。

Kouros/クーロス
立っている若者を表現しているアーカイック期のギリシアの彫像。時には、巨大な大きさとなる。これらの彫刻は、神殿の中の神への貢物として置かれた。

Lantern/ランターン(光塔)
建物の内部を照らす様に設計された、屋根の上に載り、窓が開けられた構造物。

Lapiths/ラピテース族
ケンタウロスと勇敢な戦いをしたと信じられているテッサリアの伝説上の民族。

Libations/献酒
神の為に、祭壇或いは地面の上に注がれた液体の貢物。

Linear B (script)/線文字 B
初期のギリシア語を記すのに使われた、ミュケナイの音節書法のシステム。

Lintel/マグサ
開口部の上に載った石材或いは木材の水平の負荷材。

Logos/ロゴス
思想の源泉。そしてギリシア哲学者に共通する、普遍的理知。

Manteion/マンテイオン
未来が予測させる場所、即ち神託の座。

Mausoleum/霊廟
王、マウソロス(グレコ−ペルシャンのカリアの総督 (紀元前377-353年))の名前に由来する巨大な葬儀用の記念碑。

Medusa/メドゥーサ
その頭は蛇で覆われ、彼女の注視は、彼女の敵を石に変えた、神話上の女性像。ギリシアの神話の三大ゴルゴンのうちの一人。

Megaron/メガロン
ヴェスタビュールと内庭が前に置かれた、暖炉と王座を有する、ミュケナイ人の宮殿のメインルーム。。

Metope/メトープ
ドーリス様式のフィリーズの中でトリグリュポスと交互になった、しばしば彫刻が施されたパネル。

Mimesis/ミミーシス
芸術的表現において実相の模倣を示すギリシア語。

Minoans/ミノア文明
古代のクレタ島の文明(紀元前2600-1200年)を示す為に使用される、ミノア(伝説上のクノッソスの王)に由来する言葉。

Module/モジュール
古典建築において、慣習的に認められ、様々な建物の比率に適用された、共通の寸法。
建物の各部の間の比率を制御する計測単位。

Monopteral/モノプテロス式
屋根を支える単一の外側のコラムの列を持つ円形の神殿(トロス)を言う。

Museum of painting (pinakotheke)/絵画の博物館(ピナコテケ)
絵画のコレクションが展示された(例えば、アテネのアクロポリスにあるプロピュライア(入口)の中で)建物或いは部屋。

Museum of sculpture (glyptotheke)/彫刻の博物館(グリプトテケ)
彫刻の収蔵物。それらが展示された部屋。

Mutule/ムトゥルス
コーニスの下に置かれた平らなコーベル(持出し)の形をした支持材。ドーリス様式では、更に下の面(或いはソフィット)が、レリーフのグッタ(露玉)で飾られた。

Mycenean/ミュケナイ文化
アカイア人とミュケナイ人(1500-1100 B.C) の文明と芸術から始まる。

Na'iskos/小神殿
ギリシア建築に於ける、神殿の内部で、独立した礼拝堂を形成する、宗教的な小神殿、または、聖堂。それは、通常、神の肖像を有した。

Naos/ナオス
ギリシアの建築に於ける、神の住処 ( 神の彫像を有する内部区域の形をとる)。神殿のセラの中で最も神聖な部分。

Nomos/ノモス
法と正義を意味するギリシア語。

Numen/ヌーメン(創作力)
その高度な表現形式に於ける、純粋な思考。悟性の対象。

Octostyle/8柱式
ファサードに8本のコラムを持つ建物。

Omphalos/オムパロス
宇宙卵、世界の中心;デルファイでは、聖なる石の形をした核臍。

Opisthodomos/オピストドモス
神殿のセラの後方の部分にある区域を指すギリシア語。それは、通常、聖所の内陣の奥廊の、アンタの間(インアンタス)配置され、貢物を受け入れていたいたことであろう。

Orchestra/オルケストラ
ギリシアの劇場において、舞台の前の、階段状の座席の裾に位置する円形のエリア。

Ordinatio/オルディナティオ
建築と美術の双方に於いて、作品の様々な部分の寸法に関する共通の原理を指すラテン語。
一般的にモジュールに相当する。

Orders (the)/オーダ
古典建築において、ドーリス様式、イオニア様式、もしくはコリント様式の建物のプロポーションを組織する為の、様々な構造的システムを言う。モジュラーシステムは、建物のエレヴェーション、そしてその支持材、特にベース、柱頭、エンタブラチュアを持つ、コラムとピラスター(柱形)、にも適用された。

Orthogonal/オールサゴナール(直交)
直交する構成体を示す用語、或いは、チェス盤状のレイアウトに基づくシステム。

Orthostat/オーソスタット
壁の裾を覆う、通常レリーフで飾られた、垂直板。

Palmette/パルメット
形式化されたシュロの葉の形をした装飾。

Panta rhei/ 万物は流転する
「全ては、流れ」「全ては、変わる」エフェソスのソクラテス以前の哲学者であるヘラクリトゥスの言葉。

Pantheism/汎神論
神性が世界と融合し、万物と一つになるという、哲学体系。

Pantheon/パンテオン
全てのギリシア或いはローマの神に捧げられた神殿。

Parodos/パロドス
オルケストゥラに隣接するギリシアの劇場のサイド・エントランス。

Peplos/ペプロス
女性のギリシアの衣装の一片。ベルトによってウエストで膨らまされた、長方形の毛織物で作られたチュニック。これは、パンアテナイア祭(Panathenaea)の祭りの為に、Ergastines によって織られた、アテネの伝統的衣服である。

Peribolos/ペリボロス
神殿を囲むように樹木が植えられた囲い地。

Peripteral/周柱式
四方が、列柱廊を形成するコラムの列によって囲まれた神殿を言う。

Peristyle/列柱廊
建物を囲む柱廊。外側の列柱廊は、周柱式の(peripteral)柱廊に類似している。

Phial/フィアレー(phiale:古代ギリシャのカップ/訳注)
献酒を行うために使用したカップ。

Pilaster/ピラスター(柱形)
壁の石積みの中に、埋め込まれた或いは組み込まれた柱。それは、通常、ベースと柱頭を持っている。

Pillar/ピラー(柱)
垂直の石材の支持材(正方形、長方形、菱形で、通常、ベースと柱頭を持つ ) 。

Pithoi/ピトス(大瓶)
穀物、オリーブ、ワイン、油を入れるために使われる大きな陶器の壺、或いは瓶を指すギリシャ語。

Poliorcetics/ポリオレケティクス
特に兵器と防御施設に関係する、都市を包囲する方策に関する軍事技術。

Polis/ポリス
ギリシアにおいて、文字通り、都市を意味する。そこから:その政治的意味における都市。

Polygonal (wall)/ポリゴナル(壁)
大きな乱積みのブロックによって形成された古典の構造物の一種を言う。巨石構造cyclopean (それはあまり正確でない) としばしば混同される。

Portico/ポーチコ
まぐさ、或いはアーチによって繋げられた垂直支持材の列。ポーチコは、建物の長辺にオープンギャラリーを形成する。

Postern/ポスターン
軍事建築において、隠された戸口を持つ構造物。

Presocratics (philosophers):プレソクラティクス(哲学者)
古代のギリシアにおいて、ソクラテス以前の思索家(彼らの主要な関心事は自然と宇宙を説明しようとすることであった)。

Pronaos/プロナオス
神殿のナオスの前に置かれた部屋或いはヴェスタビュールを指すギリシア語。

Propylaeum/ プロパリーアム(プロピュライア)
一般的に、ギリシアの聖所へ通じる、列柱のあるファサードを持つモニュメンタルなポーチ。

Proscenium/プロセニアム(プロスケニオン)
古代の劇場の、舞台を言う:それは、舞台壁 (フロンス・スケナエ)とオルケストゥラの間に配された区域である。

Prostyle/プロスタイル(前柱式)
フロント・ファサードだけにコラムを持つ神殿を言う。

Protome/プロトーム
象徴的な動物の前四分体の表現。

Pyre/パイアー(火葬用の薪の意/訳注)
古代において、神殿の一部であった、火葬用の祭壇。

Relieving (arch)/レリーヴィング(アーチ):隠しアーチ
建築において、レリーヴィングアーチは、堅固な積層に対する推力を、横方向に移すことによって、空洞の上の負荷部位を取り除くために使われる。

Rhyton/ライトン
しばしば、動物のprotome(ライオン、馬、雄牛、アイベックス(野ヤギ)) で飾られた、古代の角の形をした杯。それは、通常、儀式的機能を持っていた。

Rough hewing/ラフフューニング(粗削り)
粗削りされた表面(それはその後から仕上げされ、彫刻されることになる)までの、石のブロックの切断。

Saddle-roof/切妻屋根
一つの棟から両側に下る勾配屋根を言う。

Satrap/ステイトレープ(総督)
ペルシアの行政区、または、地方総督の統治管区の総督(サルトピー)。

Sekos/シーコス(奥殿)
神聖な囲い(時折、柵で囲まれたオリーブの木の根元にある)。古典の時代には、崇拝像が置かれた神殿(ナオス)の奥の部屋。

Siren/セイレーン
ギリシアの神話において、誘惑と海の危険を擬人化した女の海の悪霊と妖婦。

Scene/劇場舞台(古代ギリシャ、ローマの)
まず第一に、劇場舞台を覆う一時的なテントに相当し、次にフロンス・スケナエの前に設置された劇場舞台とみなされた。

Skeuotheke/スケウオテケ
兵器庫、アテネの戦艦の三橈漕(どうそう)船を収容する為に作られた建物。

Slanting cornice/斜行コーニス
ペディメントを覆う上の傾斜部を言う。

Stoa (plural, stoai)/ストア(複数形、ストアイ):柱廊
コラムによって支えられたポルティコ(柱廊)を指すギリシア語。

Stylobate/スタイロベート:古代神殿の基台
建物のコラムがその上に載る基部を指すギリシア建築用語。

Symmetria/シンメトリア
調和を与える建物のアレンジとプロポーション。

Symposion/シンポシオン
その間に、招待客は、飲酒し、扮装し、文章の一節を暗唱する宴会。それは、今日の我々に伝わる、多数の偉大なシンポシオン(symposion)文学を引き起こした。

Techne/テクネ
芸術と技術、要約すれば、構築の科学。

Telesterion/テレステリオン
エレウシスの聖所の儀式のために用意された多柱式の建物。

Temenos/テメノス
神々に捧げられた囲い、神殿を囲む区域。

Tetrastyle/4柱式
ファサードに4本のコラムを持つ建物。

Tholos/トロス
ギリシアの建築において、モノプロテス式の聖所:そのプランが円形で、エレヴェーションが円筒状の神殿。

Torus (plural, tori)/トーラス ( 複数形、トーリ)
半円形のモールディング。

Treasury/宝庫
大きな聖所の中にある貢物を収納した小さな神殿の形をした建物。

Triclinium/トリクリニウム(横臥食卓)
ローマの家中で食堂として使われた部屋;意味が拡張され、そこで行われた会合。

Trilithon/三石塔
文字通りに:「3つの石」水平のまぐさで結合された2つの直立材(ピラー或いはコラム)によって形成された建築物を言う。

Triglyph/トリグリュポス
ドーリス様式のフリーズの装飾の特徴(それは木製の梁の端部を表現し、二つの縦溝或いはグリフで飾られ、二つhemiglyphsによって縁取りされている)。トリグリュポスは、メトープのパネルと交互になっている。

Tripylon/トリパイロン
文字通りに、「3つの扉」、或いは3連の扉。ペルセポリスの中央宮殿のエントランスホールを言う。

Trusses/トラス
屋根の覆いを支持するシステムを形成する、棟で結合させた木材。

Tumulus/墳墓
墓、或いは、いくらかの埋葬地を覆う塚。

Tyche/テュケー
運命の女神。彼女は、しばしば都市と関連している。そしてそこでは、神殿が彼女に捧げられている。

Tympanum/ティンパヌム
ギリシアの建築に於いて、マグサと二つの傾斜コーニスの間の三角形の面。

Tyrant/暴君
傭兵或いは一部の市民の力を後ろ楯として、不正に権力を握った支配者拡大解釈により、あらゆる専制的或いは独裁的な支配者。

Volute/ヴォリュート
イオニア様式の柱頭のコーナーの上の装飾的な螺旋状のモチーフ。植物(アカンサス、シダ)の先端のモチーフから生じた渦巻きの様な装飾 。

Xoanon (plural, xoana)/クアソノン(複数形、クソアナ)
神を描いた、原始的な木や石の彫像。

GREECE GLOSSARY
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