アクマル・モスク/al-Aqmar Mosque 1125
ファーティマ朝第10代カリフ、アル・アミールによって1125年に建てられたモスク。幅約20m×奥行き約30m。通りに面しているファサードはキブラに平行ではなく、この修正は斜めに配置された門によって行われた。そしてそれは後にマムルーク美術でしばしば用いられた方式に従って不整列を補った。このファサードの彫刻の装飾の独創性は、アズハル・モスクにおいてすでに現われていた石の装飾のモチーフの移入である。小さなスタラクタイト形式のニッチ(あるいはムカルナス)が、そこで初めて登場した。一列のアーケードによって囲まれた、内部の小さな方形の中庭は、その3つのベイと5つの身廊のある礼拝堂の前にあった。その支柱は古代ローマ時代の再利用されたコラムである。

バドル・アル・ガマーリーのアルメニア・ビザンティンの建設業者たちの影響は信者の家を煉瓦でつくることを止めさせた。小さなアクマル・モスクはこの様式の変化を示す。そのファサードは切石に置き換えられた、スタラクタイトや小さなコラムのあるニッチのモティーフで装飾されている。
参考文献:/ISLAM VOL.1 ;Henri Stierlin ;Benedikt Taschen
参考図版:/ISLAM VOL.1 ;Henri Stierlin ;Benedikt Taschen


05/10/19修正
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