ハーキム・モスク/al-Hakim Mosque  990-1012
カイロ の北にあるファーティマ朝第6代カリフ、ハーキムの名で知られる、ハーキム・モスクは、実際は第5代カリフ、アジーズによって990年の終わりに建設されたものではないかとも言われている。それによると、ハーキムはアジーズの事業を継ぎ1002/1003年に2本のミナレットの立つ入口側のファサードを建設させ、1010年にさらにミナレットを周囲の正方形の突出部を建設させ1012年に事業が完了したとされている。
ハーキム・モスクはイブン・トゥルーンのモスクの影響を受けており、(軸の身廊がミフラブに導き)キブラに平行している5つのベイから成り立った。三方でポルチコが中庭を囲んでいた。建物は、巨大な柱がポインテッドアーチを支え、完全に煉瓦で建設された。メインエントランスの両側には、その壁が頂上に向かって細くなる、頑丈に補強された角塔があった(この上にミナレットが置かれていた)。建物の北東の側面はファーティマ朝の都市壁の一部となっている。120×113mの大きさ。

小さなリブ構造のドームを持つ8角形のミナレット。

イブントゥルーンのモスクの様に、ハーキムのモスクにはポインテッドアーチを支持する隅柱が煉瓦造の柱がある。不幸なことに、それは近年、(これらの写真にある様な)1000年前のファーティマ朝の建物ではなく、単に白色の大理石をそのまま残すという徹底的な「改築」が行なわれた 近年のドラスティックな修復から逃れたアルハキムのモスクの幾つかの部分の一つに多彩色の大理石の装飾のある美しいミフラブがある。そのアーチ石は明色と暗色が交互に配されたアブラク様式を採用している。
参考文献:
/ISLAM VOL.1 ;Henri Stierlin ;Benedikt Taschen
参考図版:
/ISLAM VOL.1 ;Henri Stierlin ;Benedikt Taschen

関連サイト
http://archnet.org/library/sites/one-site.tcl?site_id=3471
http://muslimheritage.com/topics/default.cfm?TaxonomyTypeID=2&TaxonomySubTypeID=18&TaxonomyThirdLevelID=7&ArticleID=507
http://puck.wolmail.nl/~kosc/Islamic%20Cairo%20gallery/pages/Al-Hakim%20Mosque%201.html



05/10/19
inserted by FC2 system