Nasr/ナスル朝  1230‐1492
イベリア半島最後のイスラム王朝。1230‐1492年。首都名をとってグラナダ王国ともいう。カスティリャ王国に貢納しながら北方のキリスト教徒と北アフリカのイスラム教徒(ムスリム)との力の均衡を保つという巧みな外交政策により独立を保った。イスラム国家という意識が強く、キリスト教徒支配地からのムスリム亡命者を保護し、アラビア語を唯一の公用語とした。国家は集約的農業、手工業、交易により繁栄し、学芸を保護したのでイブン・アルハティーブのような偉大な学者が輩出し、また首都グラナダにアルハンブラ宮殿が建てられた。アラゴンとカスティリャ両国の合併により強化されたキリスト教徒の国土回復戦争により滅ぼされ、最後のナスル家の者はモロッコに逃れた。

※イブン・ハルドゥーンが一時この王朝の廷臣であった。

 
                 
歴代アミール名 在位 建築
ナスル
ユースフ
1 ムハンマド1世 1230-1272
2 ムハンマド2世 1272-1302
3 ムハンマド3世 1302-1308
4 ナスル 1308-1313
5 イスマイール1世 1313-1325
6 ムハンマド4世 1325-1333
7 ユースフ1世 1333-1354
8 ムハンマド5世 1354-1359
9 イスマイール2世 1359-1360
10 ムハンマド6世 1360-1362
11 ムハンマド5世(再任) 1362-1391
12 ユースフ2世 1391-1395
13 ムハンマド7世 1395-1407
14 ユースフ3世 1407-1417
15 ムハンマド8世 1417-1428
16 ムハンマド9世 1428-1430
17 ムハンマド8世(再任) 1430-1432
18 ユースフ4世 1432
19 ムハンマド8世(再々任) 1432-1444
20 ムハンマド10世 1444-1445
21 サード 1453-1462
22 ムハンマド10世(再任) 1446-1453
23 サード(再任) 1453-1462
24 アリー 1462-1482
25 ムハンマド11世 1482-1483
26 アリー(再任) 1483-1485
27 ムハンマド12世 1485-1487
28 ムハンマド11世(再任) 1487-1492

08/11/03追記
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