カイラワーンの水利事業/Waterworks
カイラワーンの都市壁の外にある、巨大な円形のタンク。最大の水槽は、860年にアグラブ朝第6代エミール、アブー・イブラーヒーム・アフマド(在位856-863)によって作られ、直径128mの大きさ。これらの貯水タンクは注目に値する給水システムの最先端技術で造られた。石壁で造られたそれらは、水の圧力に抵抗するために設計された半円の構造によって補強された。貯水タンクは、マルグエリルのオアシスから送水される36kmもの長大な水道橋によって給水された。主なプールには、中央に小さな島があり、「領主が寛ぐために使われた」と言われている。もしこれが本当に真実であったなら、それはローマの著者バローが「飼鳥園」の中で述べた、ハドリアヌスのティボリの「海の劇場」を模倣した、円形のプールの真ん中の小さな島の再現であろう。

カイラワーンのアグラブ朝時代の水槽は、巨大な、飲料用の水(水路によって運ばれた)が都市の人口を支える為に集められ蓄えられた円形の貯蔵庫である。
参考文献:/ISLAM VOL.1 ;Henri Stierlin ;Benedikt Taschen
参考図版:/ISLAM VOL.1 ;Henri Stierlin ;Benedikt Taschen

05/10/21修正
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