おまけ アラベスク文様の基本パターンと壁紙
アラベスクは、フランス語で〈アラビア風〉の意で、特に装飾文様について多用される。優美な渦巻曲線が直線や放射状の星形文様とリズミカルに錯綜し、シンメトリカルで軽快な無限展開を繰り広げる。7世紀前半にアラビアに起こったイスラムは、教義上、人物・鳥獣などのモティーフの採用を禁じた為、美術上の表現にはオリエント古来の幾何学的組紐文や蔓草文に、樹葉、花冠、果実などを図式化したモティーフをからみ合わせた精緻な平面装飾が一貫して用いられた。この装飾は建物内外の壁面、床石、じゅうたん、器物、写本装飾、刺しゅう、アラビア文字の末端の装飾など、イスラム文化の造形的特質となった。アラベスクはさらに西欧中世の写本装飾に影響を与える一方で、ペルシア,インドを通じて中国、日本にまで及び、牡丹唐草文など種々の花模様へと変容していった。(参考文献:世界百科事典 平凡社) アラベスク文様の中でも幾何学的なパターンは、一見複雑に見えても、実は非常に単純な幾何学形態がベースになった繰り返しにすぎない。殆どのパターンは正三角形、同心円、等分放射線から作図できる。ここでは単純なものから順に紹介していこうと思う。
アラベスクは上記の様に無限に展開する為、まるで現代のPCのデスクトップの壁紙やホームページの背景の為に、予め用意されていた様に思えるほどだ。
関連サイト: http://www.cie.uva.es/algebra/fdelgado/eemm2004/Patterns/index.htm http://www.victorynewsmagazine.com/Arabesque.htm
|