比較建築研究会版：中世・近世イスラム建築研究の為の書籍リスト　 06/12/24>94

以下の図書は全て本研究会が所蔵しているものです。但し一般人が手に入れ易い物のみを掲載し、専門機関の学術論文等は含まれていません。またおすすめ度は担当者の独断と偏見によるものですので、あしからず。
整理番号 書籍名 著者 出版社 価格 出版年 おすすめ度 言語 内容
０１ SIR BANISTER FLETCHER'S A HISTORY OF ARCHITECTURE DAN CRUICKSHANK 編 ARCHITECTURAL PRESS 8000? 1996 Ａ E 第12版。世界建築大辞典。建築様式別に解説されており、イスラム建築の内容も充実している。
０２ MOORISH ARCHITECTURE IN ANDALUSIA Marianne Barrucand Achim Bednorz Benedikt Taschen 3000 1992 AAA E 豊富な図版と写真による、スペインのイスラム建築の解説書。（本研究会による翻訳あり）
０３ Ottoman Turkey Henri Stierlin 編 Benedikt Taschen 2000? 1965? Ａ E 豊富な図版と写真による、オスマントルコ時代のイスラム建築の解説書。世界の建築シリーズの内の一巻。（絶版）
０４ T.W. ARCHITECTURE/THE EARLY MIDDLE AGES XAVIER BARRAL ALTET Benedikt Taschen 3500 1997 AAA E 豊富な図版と写真による、初期中世ヨーロッパ建築の解説書。シリーズの内の一巻。同時代のイスラム建築との比較に便利。（本研究会による翻訳あり）
０５ T.W. ARCHITECTURE/THE ROMAN EMPIRE Henri Stierlin Benedikt Taschen 3500 1996 AAA E 豊富な図版と写真による、初期ローマ建築の解説書。シリーズの内の一巻。イスラム建築との比較に便利。（本研究会による翻訳あり）
０６ TASCHEN'S WORLD ARCHITECTURE/ISLAM VOL.1 Henri Stierlin Benedikt Taschen 3500 1996 AAA E 豊富な図版と写真による、初期イスラム建築の解説書。シリーズの内の一巻。(本研究会による翻訳あり）
０７ TASCHEN'S WORLD ARCHITECTURE/TURKEY Henri Stierlin Benedikt Taschen 3500 1998 AAA E 豊富な図版と写真による、オスマントルコ時代のイスラム建築の解説書。シリーズの内の一巻。（本研究会による翻訳あり）
０８ Islamic Architecture NORTH AFRICA Antony Hutt Scorpion Publications Limited 800? 1977 Ａ E 主に写真の解説からなる北アフリカのイスラム建築の概要書。内容自体は薄い。
０９ ARCHITECTURE OF ISLAMIC WORLD GEORGE MICHELL 編 Thames and Hudson 5000? 1995 ＡＡ E OLEG GRABARも著述している。イスラムの都市と建築の歴史についての解説書。図版・写真豊富。
１０ Islamic art David Talbot Rice Thames and Hudson 1750 1965 Ａ E イスラムの芸術全般について解説。内容は古く浅いが概要を理解できる。但し建築の写真は適切でない。（本研究会による翻訳あり。）
１１ THE ART AND ARCHITECTURE OF ISLAM 1250-1800 SHEILA S.BLAIR AND JONATHAN M.BLOOM YALE UNIVERSITY PRESS 8000? 1987/1994 AAA E イスラム美術と建築についての歴史書。研究会が所有しているものは、ハードカバーだが廉価版のものもある。
１２ THE ART AND ARCHITECTURE OF ISLAM 650-1250 RICHARD ETTINGHAUSEN AND OLEG GRABAR YALE UNIVERSITY PRESS 3000? 1987/1994 AAA E イスラム美術と建築についての歴史書。研究会が所有しているものは、廉価版だがハードカバーのものもある。
１３ 建築史 藤岡通夫・桐敷真次郎他 市ヶ谷出版社 2000 1988 Ｂ Ｊ やや内容が古く。イスラムの章については、内容が極めて薄い。図版も少ない。
１４ 都市と建築の表情：中東・インドの風土。 プロセス アーキテクチュア編集部 プロセス アーキテクチュア 2987 1985 Ｂ Ｊ 殆どが写真で構成され、歴史的背景は分からない。
１５ 事典イスラームの都市性 板垣雄三・後藤明編 亜紀書房 12000 1992 Ａ Ｊ イスラムだけではなく、古今東西の都市構成・特性を提示し、それらとの比較によりイスラムの都市の特性を浮かび上がらせている。好著。
１６ 都市の文明イスラーム 佐藤次高他編 講談社現代新書 650 1993 Ａ Ｊ 都市文明を築いたイスラム文明を歴史を辿りながら見ることができる。地域間の流通も分かりやすく地図で説明している。新書イスラームの世界史１。
１７ 続地中海建築・中近東・バルカン編　ＳＤ4月臨時増刊号 熊本大学環地中海建築調査団レポート 鹿島出版社 880 1973 Ａ Ｊ 執筆者に堀内清治、木島安史、桐敷真次郎らがいる。イスラムの住居、モスクに関する記述もある。
１８ 世界建築事典 ニコラウス・ペグスナー他著　　鈴木博之監訳 鹿島出版社 5000? 昭和59年 CCC Ｊ イスラム建築関係についていうと、記述に基本的誤りが見られるうえ、参考とした資料が古く、偏見による記述が多々見られ読むに耐えない。建築写真の解説記述にも誤りがある。その上イスラムの項の翻訳が拙い。
あまり信頼できない。
１９ イスラーム都市 ベーシム・S・ハキーム著 佐藤次高監訳 第三書館 5150 1990 Ａ Ｊ イスラムの都市の形成過程が分かる。
２０ 西洋建築史図集 日本建築学会編 日本建築学会 1600 昭和48年 ＣＣＣ Ｊ 写真・図版が古く、印刷も悪い。イスラム建築は殆ど出ていない。
２１ イスラム世界の成立と国際商業 家島彦一 岩波書店 3200 1991 ＡＡ Ｊ イスラムの交易から文化を理解できる。卓越した視点。
２２ イスラム/EARLY ISLAM デズモンド・スチュアート著　　嶋田襄平日本語訳監修 タイム・ライフ・ブックス ？ 1974 Ｂ Ｊ 内容が古い。建築に関する記述は少ない。ライフ人間世界史の中の一巻。イスラム文化の概要を知る事はできる。
２３ イスラム研究ハンドブック 三浦徹・東長靖他編 栄光教育文化研究所 3200 1995 Ａ Ｊ 参考文献を探すのに便利。講座イスラーム世界別巻。
２４ イスラムの蔭に 前嶋信次 河出書房新社 680 1991 ＢＢＢ Ｊ イスラムの風俗の概要が分かる。全集生活の世界歴史の7巻目。
２５ イスラム世界 前嶋信次 河出書房新社 660 1989 ＡＡ Ｊ 全集世界の歴史第八巻。イスラム文化全般を理解するのに便利
２６ イスラム世界の発展 本田ミノブ 講談社 2500？ 1985 Ｂ Ｊ 世界の歴史全集の一巻
２７ イスラームとはなにか 小杉泰 講談社現代新書 700 1994 ＢＢ Ｊ イスラムの文化・宗教の概要を知る事ができる。
２８ コーランと聖書の対話 久山宗彦 講談社現代新書 650？ 1993 ＢＢ Ｊ イスラムとコプトの関係が分かる。
２９ モスクが語るイスラム史 羽田正 中公新書 780 1994 ＢＢ Ｊ イスラム建築の入門書
３０ イスラム事典 日本イスラム協会 平凡社 2500？ 1982 ＡＡＡ Ｊ 内容的に一番信頼できる。地図・挿絵・年表も豊富。
３１ シチリア・神々とマフィアの島 竹山博英 朝日新聞社 1010 1985 Ｂ Ｊ シチリア島の歴史の概要を知るのに便利。
３２ 地図でおぼえる世界史 鶴岡聡他 河合出版 1250 1994 Ｂ Ｊ 本来は受験用のテキストであるが、歴史上の出来事を地図で表現しているため、位置を理解するのに便利。
３３ 世界史　地図・年表 村上堅太郎他 山川出版社 460 昭和63年 ＢＢ Ｊ 他地域との歴史の関連を理解するのに便利。
３４ ヨーロッパ中世 鯖田豊之 河出書房新社 660 1989 ＡＡ Ｊ 全集世界の歴史第九巻。イスラムの歴史と西欧の歴史の関係を知る手がかりとなる。
３５ 西アジアの歴史 小玉新次郎 講談社現代新書 650 1977 ＢＢ Ｊ 西アジアのイスラム文化についての記述がある。新書東洋史９。
３６ 詳説世界史研究 木村靖二他編 山川出版 2500？ 1995 Ｂ Ｊ 歴史の流れを復習するのに便利。執筆者に佐藤次高などイスラム研究者がいる。
３７ 地中海 松本則夫他 朝日新聞社 1400 1992 Ｂ Ｊ 地中海を中心としたイスラム文化の位置づけ。地域からの世界史１０。
３８ 標準高等地図 帝国書院編集部編 帝国書院 1500 平成8年 ＡＡ Ｊ 歴史的な出来事があった場所も記載されており、大変便利。
３９ ノルマン人 R.H.C.デービィス著 柴田忠作訳 刀水書房 2300 1981 ＢＢ Ｊ 日本では数少ない一般に手に入る、ノルマン人に関する歴史書（翻訳）。シシリー島の歴史も少し。
４０ 神秘の中世王国 高山博 東京大学出版会 2678 1995 ＡＡ Ｊ 日本では数少ない、イスラム・ノルマン人・神聖ローマ帝国の関係を記したシシリー王国の歴史書。
４１ カラー世界史百科 成瀬治 平凡社 3500 1985 ＡＡ Ｊ 図版が多く、地理的関係を理解するのに便利。内容も濃い。
４２ New life-Old Structure 1 photo:Jasem Ghazbanpour ? 18000 ? A E/A ロンドンの古本屋で購入したもの。3冊組らしい。イスラムの住宅と庭園の写真集。とても美しい。
４３ New life-Old Structure ２ photo:Jasem Ghazbanpour ? 18000 ? A E/A ロンドンの古本屋で購入したもの。3冊組らしい。イスラムの住宅と庭園の写真集。とても美しい。
４４ New life-Old Structure ３ photo:Jasem Ghazbanpour ? 18000 ? A E/A ロンドンの古本屋で購入したもの。3冊組らしい。イスラムの住宅と庭園の写真集。とても美しい。
４５ イスラーム治下のヨーロッパ Ch-E．デュフルク
芝修身・芝絋子訳		 藤原書店 3300 1997 A Ｊ この種の本は日本では殆ど出版されていない。熟読するには、中世スペインのある程度のイスラームの歴史の知識を必要とする本。イスラーム治下のヨーロッパとあるが、スペインがメインで、フランスとシシリーについては、殆ど言及されていない。
４６ 東洋思想/イスラーム思想 1 中村広治郎他 岩波書店 3000 1989 ＡＡ Ｊ とても平易な文章であり、分かりやすい。且つ深い。好著。
４７ MEDIEVAL SICILY The First Absolute State LEGAS 1500 1999 AA E 中世のシシリーの歴史の入門書。日本ではこの様な本はない。ａｍａｚｏｍ．ｃｏｍで手に入れた。
４８ THE DECLINE AND FALL OF MEDIEVAL SICILY CLIFFORD R.BACKMAN CAMBRIDGE UNIVERSITY PRESS 7000 1999 ＡＡ E やっと見つけたフレデリック3世に関する研究書。とてもうれしい。ａｍａｚｏｍ．ｃｏｍで手に入れた。
４９ 世界大百科事典第２版
CDROM版		 平凡社 38000 1999 AAA J この手の辞書の中では最も詳しい。ただ図版は殆どない。
５０ 中世シチリア王国 高山博 講談社現代新書 660 1999 A J 内容は盛りだくさんなのだけれど、新書でこれを書くにはスペースが足りないのでは？次回作を期待したい。
５１ イスラーム文化 井筒俊彦 岩波文庫 460 1991/1999 AA J 講演会の内容を編集して書籍としたもので、分かりやすい言葉で語りかける。おすすめ。
５２ コーラン（上） 井筒俊彦 岩波文庫 570 1957/1996 A J 定番のコーランの訳書全３巻
５３ コーラン（中） 井筒俊彦 岩波文庫 660 1958/1999 A J 定番のコーランの訳書
５４ コーラン（下） 井筒俊彦 岩波文庫 700 1958/1999 A J 定番のコーランの訳書
５５ アルハンブラ物語（上） アーヴィング/平沼孝之訳 岩波文庫 660 1997 BBB J MOORISH ARCHITECTURE IN ANDALUSIAに出て来た小説。
５６ アルハンブラ物語（下） アーヴィング/平沼孝之訳 岩波文庫 760 1997 BBB J 同上
５７ Arabic Geometrical Pattern&Design J.Bourgoin Dover Publication.Inc.New York 1114 1973 A E Amazon Japan で購入。アラビア美術の幾何学模様のパターン集２００。解説はない。壁紙の素材として良いかも。
５８ レコンキスタの歴史  
  		 フィリップ コンラ/有田忠郎訳 白水社 951 2000 A J Amazon Japan で購入。詳細な歴史的事実による分析によるキリスト教圏からみたレコンキスタの経緯。比較的客観的。
５９ Venice and the East : The Impact of the Islamic World on Venetian Architecture 1100-1500 Deborah Howard YALE UNIVERSITY PRESS 6425 2001 AAA E Amazon Japan で購入。待ち焦がれていた本がついに出版された。ベニスの建築とイスラムの建築との関係を記した一冊。その事実は以前より指摘されていたが、これほど纏まった書籍はなかった。超お勧め。
６０ 地中海都市周遊 陣内秀信・福井憲彦 中公新書 980 2000 ＢＢ J カラー写真あり。現代に生きるアラブ建築文化の入門書。
６１ イスラームの都市世界 三浦徹 山川出版社 729 1997 AA J イスラームの都市の入門書的な解説書。図版が多く採り入れられ、非常に分かりやすい構成となっている。コンパクトによく纏められている。
６２ Four Caliphates : The Formation and Development of the Islamic Tradition (History of Architecture , Vol 6) Christopher Tadgell ellipsis 1511 1998 AA E Amazon Japan で購入。１０?角程度のいわゆる豆本で、内容はオーソドックスではあるが写真・文章共にしっかりしている。４つのカリフの国というと、通常ウマイヤ朝、アッバース朝、コルドバのウマイヤ朝、ファーティマ朝を指すが、この本ではそれに留まらずそれらの時代を中心としたイスラムの国々（例えばセルジュークトルコ）の建築について記述されている。※本研究会による翻訳あり。
６３ Four Empires of Islam : Imperial Achievement (History of Architecture , Vol 7)" Christopher Tadgell ellipsis 1511 1998 AA E Amazon Japan で購入。１０?角程度のいわゆる豆本で、内容はオーソドックスではあるが写真・文章共にしっかりしている。４つの帝国とはティムール朝、サファヴィー朝、ムガール帝国、オスマントルコのことか？ムガール帝国に至るまでのインドのイスラム建築の記述に多くが割かれており、興味深い。
６４ フェスの旧市街・マラケシュの旧市街 週刊ユネスコ世界遺産?２０ 講談社 560 2001 BBB J コンパクトに纏められている。現在の状況が分かる写真が豊富に掲載されている。またアクソメトリックによる建築物の説明は分かりやすい。
６５ エルサレム旧市街とその城壁 週刊ユネスコ世界遺産?２３ 講談社 560 2001 BBB J コンパクトに纏められている。６４に同じ。
６６ イスラム都市カイロ 週刊ユネスコ世界遺産?２８ 講談社 560 2001 BBB J コンパクトに纏められている。６４に同じ。
６７ イスラムとヨーロッパ 前嶋信次 東洋文庫 3200 2000 AA J 初めて読んだイスラーム文化の入門書は氏の著作であった。本書は東洋文庫前嶋信次著作選の2である。全4巻。イスラム文化とヨーロッパ文化の接触をテーマに文章が選出されている。457P。
６８ グラナダのアルハンブラ宮殿・コルドバの歴史地区 週刊ユネスコ世界遺産?１０ 講談社 560 2001 BBB J コンパクトに纏められている。６４に同じ。
６９ トレドの旧市街地・セビーリャの大聖堂・アルカサル・インディアス古文書館 週刊ユネスコ世界遺産?１６ 講談社 560 2001 BBB J コンパクトに纏められている。６４に同じ。
７０ カルタゴの考古遺跡・チュニスの旧市街 週刊ユネスコ世界遺産?２６ 講談社 560 2001 BBB J コンパクトに纏められている。６４に同じ。
７１ アラブが見た十字軍 アミ・マアルーフ著／牟田口義郎・新川雅子訳 筑摩書房 1500 2001 ＡＡ Ｊ 日本では殆ど見かけない、アラブ側から見た十字軍の様子、またその時代のアラブ側の事情。通常十字軍は侵略した側から偏見を持って語られるが、状況を判断するには双方からの資料が不可欠。
７２ 歴史序説(1) イブン・ハルドゥーン著／
森本公誠訳		 岩波文庫 900 2001 A J １４世紀のアラブの歴史家の書物の翻訳。アラビア語からの直翻訳。全４巻の内の１巻目。様々なイスラム文化に関する書物で引用されている文書。興味深々。文庫で手に入れやすい。岩波文庫に感謝。
７３ Syria: A Historical and Architectural Guide Warwick Ball Interlink books 2364 1998 A Ｅ 邦書では、殆ど手に入れることのできないシリア地域の建築に関するガイドブック。たびたび関係書に登場する都市や建築の解説が記載されている。地図、カラー写真、復元プランなど豊富で、とても参考になる。p216。
７４ 図説世界建築史
イスラム建築		 ジョン・D・ボーグ著／
山田幸正　訳		 本の友社 12000 2001 AA Ｊ 日本で初めての、イスラム建築を専門とする研究者による、イスラム建築通史の翻訳本。但し僅か２９７ページに詰め込まれた内容であるため、かなり中途半端な内容となっている。また原作者の視点には疑問な部分も多い。とはいえ、翻訳については建築のアラブの名称のカタカナ表示等参考になり、意義深い書籍。但し内容の割りには高価。
７５ 物語　中東の歴史 牟田口義郎 中公新書 840 2001 ＡＡ Ｊ あまり正面から触れられることのないイスラーム文化発祥・展開の土壌、環境、対抗勢力ついて、丁寧にまとめられており、読み物としても非常に興味深い。好著。
７６ 旅行記 イブン・ジュバイル著／
藤本勝次・池田修　訳		 関西大学出版部 6500 1992 ＡＡ Ｊ やっと購入出来た。１２世紀のアンダルシアのアラブ人の旅行記。様々なイスラム文化を記した書籍で引用されている本。貴重。
７７ アラブの歴史（上） フィリップ・Ｋ・ヒッティ著／
岩永博　訳		 講談社学術文庫 1750 1982/2001 ＡＡ Ｊ 探していた本が復刻版として出版された。これも様々な関係書に引用される名著。
７８ アラブの歴史（下） フィリップ・Ｋ・ヒッティ著／
岩永博　訳		 講談社学術文庫 1850 1982/2001 ＡＡ Ｊ 同上
７９ イスラム アンリ・スティアリン著／
浜村哲朗　訳		 Taschen 2000 2002 AAA J リスト06の日本語版。価格もリーズナブルで超お買い得（笑）。※本研究会の翻訳がベースとなっている。
８０ 歴史序説(2) イブン・ハルドゥーン著／森本公誠訳 岩波文庫 900 2001 A J 全４巻の内の２巻目。
８１ 歴史序説(3) イブン・ハルドゥーン著／森本公誠訳 岩波文庫 860 2001 A J 全４巻の内の３巻目。
８２ 歴史序説(4) イブン・ハルドゥーン著／森本公誠訳 岩波文庫 900 2001 A J 全４巻の内の４巻目。
８３ イスラーム建築の見方 深見奈緒子著 東京堂出版 2500 2003 AA J 恐らく日本で初めて一般向けに出版された、日本人の著者によるイスラーム建築の入門書。丁寧に纏められており、お勧め。洋書では類似の図書は多いが、日本語で出版されたということに意義がある。
８４ スペイン建築史 丹下敏明 相模選書 1500 1979 AA J 出版されたのが、３０年近く前なので、内容的には古く、少々今となっては抵抗を感じる表現（イスラームを回教と記述するなど）もあるが、現在のところ一般向けの邦書でここまでスペインの建築が整理された本はないと思う。
８５ イスラム・スペイン千一夜 小西章子 中央公論社 1600 1995 BB J 初めてスペインイスラム史に接する為の入門書的な一冊。
８６ アラブとしてのスペイン 余部福三 第三書館 2500 1992 AAA J

アンダルシアのイスラム時代の繁栄を都市別に記述している。後ウマイヤ朝が崩壊し、主要都市が国家として独立していった11世紀の歴史（ターイファの時代）。邦書では無二の詳細な歴史が記述されている。読み解くには、歴史地図と年表が不可欠か？本研究会作成の当該資料が参考となるだろう。
８７ 西洋中世史料集 ヨーロッパ中世史研究会編 東京大学出版会 3200 2000 A J 中世史について記述された書籍に引用文として度々登場する、文書史料を集めたもの。便利。
８８ 十二世紀ルネサンス ハスキンズ著/野口洋二訳 創文社 6000 1985 A J イスラム文化が頂点に達した12世紀はヨーロッパでは萌芽の時代であった、、、。近年の中世史では必ずといって良いほど引用されている文献。
８９ 十二世紀ルネサンス 伊東俊太郎　著 岩波書店 2400 1993 AA J 高山博氏などが、お勧めの書として紹介している一冊。講義録を纏めた書籍で、専門外にとっては、とても分かりやすい語り口となっている。絶版(2003/11現在)
９０ イブン・バットゥータの世界大旅行 家島彦一　著 平凡社新書 950 2003 A J 東洋文庫全8巻の大旅行記の概要が纏められた一冊。家島氏の解説が記載されている。
９１ オスマン帝国 鈴木董　著 講談社現代新書 720 1992/2003 A J オスマン帝国の起源から滅亡までを手軽に読める好書。
９２ イスラームの「英雄」サラディン　十字軍と戦った男 佐藤次高　著 講談社選書メチエ 1600 2004 AA Ｊ 非常に良くコンパクトに纏められた有名なサラディンの好書。単に、伝説を纏めた本ではなく、サラディンを巡る当時の社会情勢の中で描かれているところが良い。分かりやすい年譜、系図、地図が巻末に収録されており、大変ありがたい。
９３ 世界のイスラーム建築 深見奈緒子著 講談社現代新書 770 2005 AA Ｊ 深見女史が一般向けに執筆された、イスラム建築の入門書。手軽に読める好書。お勧め。
９４ イスラム・スペイン建築の旅 栗田勇　著 朝日新聞社 980 1985 A Ｊ コルビジェの「東方への旅」を意識してイスタンブールから始まる旅行記の様な文体。スペインの建築について書かれている訳ではなく、スペインの建築のルーツである東方イスラーム建築から西へ辿りながら文章がすすんでいく。スペイン建築については後半の三分の一程度で記述されている。入門書的な書籍。　

　　　　　　
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