Taifa/ターイファ(群小王朝)

スペイン語、ポルトガル語のtaifaは、アラビア語の「taifa」が語源。複数形 「tawaif」。分裂した集団(パーティー)。「Muluk al - tawaif/ムルーク・アッタワーイフ」は、スペイン語で「 reyes de taifas」として知られている「小さな集団の王たち」すなわち小国の王たち(petty kings)の意味である。スペインのウマイヤ朝の崩壊後、アルムラービト朝の権力が確立するまで、イスラムのスペインは細分化された小国(群小王朝)によって支配された。この時代はターイファスの時代(1009-91)として歴史上知られている。

この時代のことを明細に著述している邦書はあまりみかけない。しかし、この100年間に弱体化したイスラム国と力を蓄えてきたキリスト国の間での交易や技術・文化交流は盛んに行われたのではなかったのか?この 11世紀の間に行われたと考えられるイスラム圏国からキリスト圏国への技術的移出が12世紀にキリスト国で開花する12世紀ルネッサンスに結びついていったのではなかったか?そういう意味でこの時期は重要である。

1037年カスティーリャ及びアラゴンの王、フェルナンド一世の治下時代のタワイフ(群小王朝)
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タ-イファス時代の代表的な王朝
アフタス朝(バダホス王国) 1022-1094
ズンヌーン朝(トレド王国) 1018‐1085
アーミル朝(バレンシア王国) 1021‐1066
アッバード朝(セビーリャ王国) 1023?‐1091
フード朝(サラゴサ王国) 1039‐1110
ズィーリー朝 (グラナダ王国) 1012‐1090

参考文献:
白水社、レコンキスタの歴史
第三書館、アラブとしてのスペイン

関連サイト:
http://en.wikipedia.org/wiki/Taifa

2004/01/31-更新05/05/27//2006/11/04
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